申し口
もうしぐち
名詞
標準
文例 · 用例
それではお徳の申し口とまったく相違するので、役人はいろいろに吟味したが、かれはどうしても覚えがないと云い張った。
— むらさき鯉 『半七捕物帳』 青空文庫
お浪は仔細ないと認められて一と先ず釈されたが、お照は申し口に少し胡乱の廉があるというので、これも番屋に止められた。
— お照の父 『半七捕物帳』 青空文庫
それはおきよの申し口と符合していたが、伊八殺しの一件について彼はあくまでも知らないと主張していた。
— 岡本綺堂 『真鬼偽鬼』 青空文庫
もう一つには、彼自身の申し口だけを信用するわけも行かないので、半七は彼を下谷へひいて行って、そこの自身番で十右衛門と突き合わせの吟味をすることになった。
— 広重と河獺 『半七捕物帳』 青空文庫
浅井の屋敷では二日前に家出したと云い、清吉はその晩に来たと云い、その申し口が符合しないんですが、或いは二日前から三河屋に忍ばせて置いたのかも知れません。
— 新カチカチ山 『半七捕物帳』 青空文庫
外側の時代別けで言へば、現神なる神主が、神の申し口として寿詞を製作する頃には、此範囲に入るものが多くなるのである。
— 折口信夫 『国文学の発生(第二稿)』 青空文庫
六郎 だが、その晩のことを詳しくお調べになつたときに、本人でないと申口が曖昧になつていけない。
— 岡本綺堂 『權三と助十』 青空文庫
おそよも親たちの前で正直に何もかも打明けたが、その申口はおつぎとちっとも変らないので、吉左衛門夫婦ももう疑う余地はなかった。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫