化けて出る
ばけてでる
表現動詞-一段
標準
to become a wandering ghost
文例 · 用例
あれさ妄念が可恐しい、化けて出るからお止しよといえば、だから坊はね、おいらのせいじゃあないぞッて、そう言わあ。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
で、普通の日本人の考慮から云うと、殺した方の人が化けて出るというのは、些と理屈に合わぬように聞えるが、何分にも其処が怪談、万事不可思議の所が事実譚の価値であろう。
— 岡本綺堂 『画工と幽霊』 青空文庫
お父さんは、まあ、自業自得で仕方がないとしても、あたしにまで、こんな赤い太鼓の片棒かつがせて、チンドン屋みたいな事をさせてさ、お母さんはきっと、お父さんをうらんで、化けて出るわよ。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
何か化けて出る因縁があるに相違ないと思いましたからね、思い切って聞いて試ようと、さあ、事が極ると日の暮れるのが待遠いよう。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
「晩に雀が化けて出るぞ。
— 牧野信一 『周一と空気銃とハーモニカ』 青空文庫
女というものは殺すと化けて出るものである。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
おれが生きていればきっと仕返しをする、死ねば化けて出る、どっちにしても唯は置かねえから覚悟しろと、おそろしい顔をして散々に呶鳴ったそうです。
— 廻り燈籠 『半七捕物帳』 青空文庫
菅公が幽霊となって、時平のところへ化けて出るところをかいた、天神|縁起の菅公の幽霊は、生前の菅公をそのままにかいてある。
— 岸田劉生 『ばけものばなし』 青空文庫