ビルジ
ビルジ
名詞
標準
bilge
文例 · 用例
明治の日本人がステンショとかオーフルコートとか称したことを考え、昭和の吾々がビルジングとかブデンとか云っていることを考えればこれくらいはゆるしてもらってもいいであろう。
— 寺田寅彦 『短歌の詩形』 青空文庫
第一に、船底にビルジキールと名づくる鰭のような物を着けると、その抵抗でよほど揺れが少なくなる。
— 寺田寅彦 『汽船の改良』 青空文庫
何しろ……胸さきの苦しさに、ほとんど前後を忘じたが、あとで注意すると、環海ビルジング――帯暗|白堊、五階建の、ちょうど、昇って三階目、空に聳えた滑かに巨大なる巌を、みしと切組んだようで、芬と湿りを帯びた階段を、その上へなお攀上ろうとする廊下であった。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
いうまでもないが、このビルジングを、礎から貫いた階子の、さながら只中に当っていた。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
偶然だけれども、信也氏の場合は、重ねていうが、ビルジングの中心にぶつかった。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
が、開き直って、今晩は、環海ビルジングにおいて、そんじょその辺の芸妓連中、音曲のおさらいこれあり、頼まれました義理かたがた、ちょいと顔を見に参らねばなりませぬ。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
たちまち群集の波に捲かれると、大橋の橋杭に打衝るような円タクに、「――環海ビルジング」「――もう、ここかい――いや、御苦労でした――」 おやおや、会場は近かった。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
突俯して、(ただ仰向けに倒れないばかり)であった―― で、背くぐみに両膝を抱いて、動悸を圧え、潰された蜘蛛のごとくビルジングの壁際に踞んだ処は、やすものの、探偵小説の挿画に似て、われながら、浅ましく、情ない。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
作例 · 標準
船底に溜まったビルジ水は、定期的に排水する必要がある。
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機関室の床には、わずかなビルジが残っていた。
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航海中、船が傾くとビルジが片側に寄る。
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