水掛け
みずかけ
名詞
標準
文例 · 用例
「実にこれは水掛け論さ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
君たちさえ、――」「水掛け論だ。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
あはははは」 ここでいつまで争っても水掛け論であると諦めて、半七は怱々にここを出た。
— 大阪屋花鳥 『半七捕物帳』 青空文庫
」 傍で突っ立っている所在なさにきくと、君枝は、「何にでも効くお地蔵さんや」 と、手と声に力を入れて、「――かりに眼エが悪いとしたら、このお地蔵さんの眼エに水掛けて、洗たら良うなるし、胸の悪い人やったら、胸の処たわしで撫でたらよろしおますねん」 しきりに洗いながら、言った。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
」 重ねて次郎に誘われると、君枝は水掛け地蔵へお詣りしたことで気が軽くなっていたせいもあり、うなずいた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
水掛け地蔵の身体をたわしで洗っていると、「お君ちゃん」 声を掛けられた。
— 織田作之助 『わが町』 青空文庫
そういう新型式を俳句とか短歌とかいう名前で呼んでよいか悪いかというような問題もあるが、それは元来議論にならない問題であって、議論をしても切りのない水掛け論に終わるほかはない。
— 寺田寅彦 『俳句の型式とその進化』 青空文庫
文学に大きな価値があるとか無いとか、深い意味があるとか無いとか、両方で争って見た所で、それは要するに水掛け議論たるに過ぎない。
— 夏目漱石 『文芸は男子一生の事業とするに足らざる乎』 青空文庫