幻辞.com

馬皮

ばひ
名詞
1
標準
文例 · 用例
随分思い切った法螺話のようだが、わが邦でも昔摂津で美酒出来る処の川上に賤民牛馬皮を剥ぎ曝すを忌んで停止せしむると翌年より酒が悪くなったといい、紀州有田川の源流へ高野の坊主輩が便利する、由ってこの川の年魚が特に肥え美味だなど伝うると等しく多少拠る所があったものか。
馬に関する民俗と伝説 十二支考 青空文庫
其処で私は襤褸を纏い顔にローレルの粉を塗り、頭に馬皮の帽子を冠り、馬乳を入れたニッケル筒を藤蔓で左の脇下へ垂らし、桜の柄の付いた拳銃を上衣のかくしへ窃ばせました。
国枝史郎 西班牙の恋 青空文庫
こうして遂々探がしあぐんだボヘミア人の一行を、その林で私は見つけたのです、彼等は同勢三十人ほどで、男はいずれも馬皮の帽子を頭に冠って居りました。
国枝史郎 西班牙の恋 青空文庫
足には雪のやうに白い馬皮製の長靴を穿いてゐる。
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 樺太脱獄記 青空文庫
それから彼女は、伊太利RIVIERAの聖レモで、眼と声の腐った不潔な少女達が悪魔よけの陶製の陽物と一しょに売ってる、羅馬皮に金ぴかの戦車を飛び模様に置いた手提をあけて、煙草の挟んでない象牙の長パイプを取り出し、直ぐにそれを指先で廻しはじめた。
Mrs. 7 and Mr. 23 踊る地平線 青空文庫
その馬皮はたしか六カ月も前に牛飼いが餓死した馬から剥ぎとつたもので貧弱な代用食であつた。
THE CALL OF THE WILD 荒野の呼び声 青空文庫