来吾
らいあ
名詞
標準
文例 · 用例
それでも構わず元来吾輩は何だと考えて行くと、もう絶体絶命にっちもさっちも行かなくなる、其所を無理にぐいぐい考えると突然と爆発して自分が判然と分る。
— 夏目漱石 『高浜虚子著『鶏頭』序』 青空文庫
元来吾輩の考によると大空は万物を覆うため大地は万物を載せるために出来ている――いかに執拗な議論を好む人間でもこの事実を否定する訳には行くまい。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
しかるにこのパラドックスを道破した者は天地開闢以来吾輩のみであろうと考えると、自分ながら満更な猫でもないと云う虚栄心も出るから、是非共ここにその理由を申し上げて、猫も馬鹿に出来ないと云う事を、高慢なる人間諸君の脳裏に叩き込みたいと考える。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
しかるに近来吾輩の毛中にのみと号する一種の寄生虫が繁殖したので滅多に寄り添うと、必ず頸筋を持って向うへ抛り出される。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
――だがよく考えて見ると、本当に吾々人間の実際生活に現実的な関係のない事物は、元来吾々人間の注意を惹くことは出来ないだろうから、驚異と云っても本当は利害関係と独立なのではない。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
尤もラスクなどはその判断論に於て判断が論理現象の第一義ではないことを主張しているが、元来吾々は認識の問題を、即ち云うならば対象の認識の問題を取り扱っているのであって(認識は実在と通路との関連に於て成り立つなどということから出発した通り)、決して認識の対象のみを論じようとするのではない。
— ――理論の輪郭―― 『性格としての空間』 青空文庫
常識的空間概念という言葉の下に元来吾々が如何なる事態を表象していたかが始めて茲に至って明らかにされるであろう。
— 戸坂潤 『空間概念の分析』 青空文庫
私は、在来吾々が想像するを常としていたよりも多くの推論が、一国の国内状態に関し、かかる記録簿から得らるべきことを、確信するものである。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫