部次長
ぶじちょう
名詞
標準
文例 · 用例
」という意味の速達を寄こして、僕も何だか、ハッと眼が覚めたような気持ちになり、急ぎ上京して、そうして今のこの「新現実」という文芸雑誌の、まあ、編輯部次長というような肩書で、それから三年も、まるで半狂乱みたいな戦後のジャアナリズムに、もまれて生きてまいりました。
— 太宰治 『女類』 青空文庫
一九六九(昭和四十四)年五月、富士通の音響機器部次長だった友納春樹が設立した通信機器メーカー、サイバネット工業は、歴史の波に翻弄されてジェットコースターに乗ったような急成長と急激な衰退とを短期間で経験していた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
そういう次第で、『あづま日報』が、当局の無能を攻撃する度に、二木検事は、何故か、『あづま日報』の社会部次長として、事実上社会部の実権を握っている村井に、二木検事自身が、揶揄されているような気がしてならないのだった。
— 佐左木俊郎 『殺人迷路』 青空文庫
「バロンの椅子」といへば、このデスクと椅子とを引つくるめた総称でもあれば、また輸入部次長の地位の称号でもあつて、館内一同の揶揄と羨望の的になつてゐたのである。
— 神西清 『灰色の眼の女』 青空文庫
帝国新聞の社会部次長で、東京十五大新聞切っての凄腕、時々怪奇な事件を扱って、警視庁の専門家を驚かすという評判な男ですが、打見たところ、小作りで華奢で、そんな凄いところなどは少しもありません。
— 野村胡堂 『呪の金剛石』 青空文庫
その中に、合名会社の若い社員潮田春樹と、その妹で、令嬢奈々子の音楽友達、美保子という世にも優れた麗人を加えたことと、東京ポストの社会部次長で、若い腕利きの新聞記者、千種十次郎を交えたのが、まことに異色ある取り合せでした。
— 野村胡堂 『笑う悪魔』 青空文庫
呪の手紙 東京ポストの社会部次長千種十次郎は、アルコールと空世辞と、豪傑笑いと嘘比べにすっかり胸を悪くして、多勢から遠退くように、一番最後に食堂を離れようとしましたがフト主人の椅子の下に、白いものの落ちて居るのが眼に入って、何心なく拾い上げて見ました。
— 野村胡堂 『笑う悪魔』 青空文庫
処女心の秘密「勇、此処に居るのか、――見当はつけて来たが、おや、花房君も一緒か」 一陣の寒い風と共に、廊下から飛込んで来たのは、東京ポストの名記者、社会部次長をして居る、噂の千種十次郎でした。
— 野村胡堂 『笑う悪魔』 青空文庫