雇女
やといめ
名詞
標準
文例 · 用例
無論、あの孃ちやんや雇女達の用ゐる奴ぢやない。
— ――スウェーデンの殺人鬼―― 『死の接吻』 青空文庫
平凡な雇女は呼びようもなくて雇主の五人を一々旦那様と呼んだ。
— 岡本かの子 『百喩経』 青空文庫
加特力教信ずる養父母は、英吉利人に使はるるを嫌ひぬれど、わが物読むことなど覚えしは、彼家なりし雇女教師の恵なり。
— 森鴎外 『うたかたの記』 青空文庫
女は元と縦覧所を出している男の雇女で、年の三十も違う主人に、脅迫せられて身を任せて、妾の様になっていた。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
それにしても考えてみれば、四谷左門の娘御が、楊枝店の雇女になるなんどは、これも時世時節と諦めるか。
— 田中貢太郎 『南北の東海道四谷怪談』 青空文庫
三本目の銚子を取り換へてから小一時間にもなる二階の二人連れは、勘定が危さうで、雇女は一人二人づゝ、抜き足して階子段を上つて行つた。
— 上司小剣 『鱧の皮』 青空文庫
二 新まいの雇女にお客と間違へられて、お文の叔父の源太郎が入つて来た。
— 上司小剣 『鱧の皮』 青空文庫
お文はあがつた蒲焼と玉子焼とを一寸|検めて、十六番の紙札につけると、雇女に二階へ持たしてやつた。
— 上司小剣 『鱧の皮』 青空文庫