起筆
きひつ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞動詞-自動詞
標準
beginning to write
文例 · 用例
もしただ最初の起筆と最後の終結との年次をのみいうならばこれより以上の歳月を閲したものもあるが、二十八年間絶えず稿を続けて全く休息した事がない『八犬伝』の如きはない。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
昭和六年|辛未三月九日病中起筆至五月念二夜半纔脱初稿荷風散人
— 永井荷風 『つゆのあとさき』 青空文庫
まず、水戸家志士が井伊を討った上ただちに横浜の焼討をするという密策――これは江戸でできた水薩密約覚書中にある――の後半部すなわち横浜攘夷について、国臣はじめ西国志士は反対意見で、建白書はこの問題から起筆してある。
— 服部之総 『志士と経済』 青空文庫
大倉喜八郎の祖父、越後北蒲原郡|新発田町の豪商大倉|定七の墓碑銘を、頼山陽が頼まれて、起筆して曰く、「余|嘗て謂ふ古の豪傑。
— 服部之総 『志士と経済』 青空文庫
そうすると、眉に起筆のアクセントのような調子がついて、いわばその不自然さが多計代の若いときからの美貌の特色をはっきりさせるのだった。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫
――芳札披閲ソノ意ヲ得候――という起筆から堂々とした文面で、終りには、当|籠城ノ衆ハ、一旦身命ヲ、勝頼方ヘ武恩トシテ報イ居リ候ヘバ、臆病ナル輩ニハ準ズベカラズ、早々御馬ヲ寄セラル可候。
— 第六分冊 『新書太閤記』 青空文庫
が、だいたい、伊勢平氏忠盛と、子の清盛の逆境時代に、起筆しました。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫
清盛二十歳の保延三年に起筆して、清盛四十三歳の、平治二年(永暦ト改元サル)の春まで書いたわけです。
— 吉川英治 『随筆 新平家』 青空文庫
作例 · 標準
書道の先生は、まず起筆の仕方から丁寧に指導した。
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彼女の絵は、力強い起筆が特徴的で見る者を圧倒する。
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あの小説家は、執筆に取り掛かるまでに何度も起筆と推敲を繰り返すそうだ。
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この作品は、作者の強い意志が感じられる大胆な起筆で始まる。
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