睿
えい
名詞
標準
文例 · 用例
言葉は私を言い現わしてくれないとしても、その後につつましやかに隠れているあの睿智の独子なる暗示こそは、裏切る事なく私を求める者に伝えてくれるだろう。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
そして睿智の始めなる神々しい驚異の念にひたる。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
そこには動かすことの出来ない実際的|睿智が動いているのを私は感ずることが出来る。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
ロメーンズいわく、馬は虎獅等の大きな啖肉獣ほど睿智ならず、食草獣のうち象大きい馬より伶俐で象ほどならぬが驢も馬より鋭敏だ、しかしその他の食草獣(牛鹿羊)よりはやや馬が多智だ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
この褐色カプシン猴は猴類でもっとも睿智のものと言うべく、野生のままでは大いにその睿智と模倣力を揮うべき事物に接せず、したがってやや低能なるも、人間に棲み、器具に近づくに及んですこぶるこれを揮うと見ゆ。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
けだしこの猴の脳裏に本来伏在せる睿智が人間に接して興起したので、他の諸家畜とても同様の例多し。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
それには判事が犬主を喚んで、回教の信弟子に限った葬礼を不浄極まる犬に施すは不埒千万だ、七睡人の犬もオザイルの驢もかつてかかる栄遇を享けたと聞かぬと叱ると、犬主死犬の睿智を称揚して判事に犬が二百アスペルを遺産したと申す。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
しかし氏の根本主義はどこまでも利己的快楽説であって、希臘人のいわゆる四つの主徳、睿知、節制、勇気、正義という如き者も自己の快楽の手段として必要であるのである。
— 西田幾多郎 『善の研究』 青空文庫