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邸前

ていぜん
名詞
1
標準
文例 · 用例
帰っての話によると、地震の時長男が二階に居たら書棚が倒れて出口をふさいだので心配した、それだけで別に異状はなかったそうである、その後は邸前の処に避難していたそうである。
寺田寅彦 震災日記より 青空文庫
女房たちは群をなして、遠く、東京のT男爵邸前に押しよせた。
黒島傳治 土鼠と落盤 青空文庫
谷町から福吉町と今井町との間をあがり、氷川町を勝伯の邸前から神社前の阪下に出で、その通りを直ぐ左りへ曲つて、二丁ほど行くと、一方は神社つづきの森で、片側町になつてゐる。
發展 泡鳴五部作 青空文庫
邸前の坂道を疾駆して馳け上る自動車の爆音が聞えたかと思ふと、やがてそれが門前で緩んで、低い警笛と共に、一輛の自動車が、唐沢家の古びた黒い木の門の中に滑り入つた。
菊池寛 真珠夫人 青空文庫
これが、京都に止ること二十日ばかりで分裂し、芹沢、近藤等十三人が清河に反き、宿舎八木源之丞の邸前へ「壬生村浪士屯所」の看板を出したのが、所謂新撰組の濫觴である。
池田屋襲撃 大衆維新史読本 青空文庫
文豪と旅宿の亭主5・2(夕) 英国の文豪キプリング氏の邸前に美しい並木があつて、主人が自慢の一つになつてゐる。
大正八(一九一九)年 茶話 青空文庫
邸前の坂道を疾駆して馳け上る自動車の爆音が聞えたかと思うと、やがてそれが門前で緩んで、低い警笛と共に、一|輛の自動車が、唐沢家の古びた黒い木の門の中に滑り入った。
菊池寛 真珠夫人 青空文庫
「ここは――の紀州さんの邸前だよ」「なんと申す、――紀州さんの邸前、それではここは江戸か」 武士は驚いた。
田中貢太郎 山寺の怪 青空文庫