御不承
ごふしょう
名詞
標準
文例 · 用例
」 と片手に燐寸を持ったと思うと、片手が衝と伸びて猶予らわず夫人の膝から、古手紙を、ト引取って、「一度お話した上は、たとい貴女が御不承知でも、もうこんなものは、」 と※と火を摺ると、ひらひらと燃え上って、蒼くなって消えた。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
「今さら御不承知と申されては、わたくしどもの役目が立ちませぬ。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
さあ、どうぞ娘御をこれへ」「は、はい」「あくまでも御不承知か。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
「なぜ御不承知と云われます」「失礼ながら御屋敷の御家風が少し気に入りませんから」「異なことを……。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
岡野のもなかにて御不承なさるか。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
真実、たって御不承知か。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
「大方は御不承知と察して居りました」と、伝兵衛はやがてしずかに云い出した。
— 旅絵師 『半七捕物帳』 青空文庫
「御不承知とあれば強いてとは申しますまい。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫