這人
這人
名詞
標準
文例 · 用例
帰つた当座一年か二年は Laboratorium に這人つてゐて、ごつごつと馬鹿正直に働いて、本の杢阿弥説に根拠を与へてゐた。
— 森鴎外 『妄想』 青空文庫
久慈のホテルの部屋にバスのないのを知っている真紀子は、彼にバスはどうかとすすめたので、彼はそれにも這人って出て来たばかりで、まだ濡れた頭髪も掻きあげたままだった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
観覧人の出て行く後から後から、また新しく人人が這人って来た。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
私は砂丘の向うにある兵士の家を想像し、その入口へ這人って行くときに、最初にいう彼の言葉も分っている。
— ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 『夜の靴』 青空文庫
當夜十時半頃リヴィングストン街上ル中央並木通りに住むジョン・ホルレルバッハ(十 六)といふ屈強の若者が自宅に歸りギャムブル横町に面する庭裏の住居へ這人つた。
— VIOLENT CREMATION 『無法な火葬』 青空文庫