木活
もっかつ
名詞
標準
文例 · 用例
よんどころなく交番所の巡査に訊くことになったが、日本橋のまん中で劇場のありかを訊くのはあまり田舎者じみていると、子供ごころにも極まりが悪く思われたので、わたしは巡査にむかって、青木活版所というのは何処ですかと訊いた。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
すると、巡査は「青木活版所……それは千歳座のうしろにある。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
銅活字はやがて木活字になり、日本の印刷術はしだいに大衆化したが、徳川の中期に近づくと、こんどは木活字が再び木版の再興に壓されてきた、と同書の著者は書いてゐる。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
詳しい原因は私に納得できぬが、幼少からの經驗からいつても、木活字は材が黄楊にしろ櫻にしろ、屈りやすく高低が狂ひやすい。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
徳川末期になつて海外との折衝が頻繁になり、醫術にしろ鐡砲にしろ電氣にしろ、それらが武士や町人の間に研究され實踐されるに從つて、木版や木活字は何とか改良されねばならなかつたにちがひない。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
寫眞で見ても、從來の木活版に比べると同日の比ではない。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
木活字風の字形で「皇國ニ英學ノ行ハルルハ他ニ非ラス所謂彼ノ長ヲ取リ我ノ短ヲ補ハンカ爲ナリ其ノ長ヲ取リ短ヲ補フハ 皇化ヲ萬國ニ輝カサン爲ナリ」とはじまつてゐて「明治二歳己巳正月、日本薩摩學生」と結んである。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
和蘭にも、コステル以前に木活字はあつた。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫