引く手
ひくて
名詞
標準
admirer
文例 · 用例
老船頭が櫓柄につかまって沖合の一点を白眼みつつ、悠々と大浪を乗り切る、その押す手引く手や腰構えの姿態美は、ソックリそのまま名人の仕カタ開キであるまいか。
— 夢野久作 『「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能』 青空文庫
下駄が浮くと、引く手が合って、おなじく三本の手が左へ、さっと流れたのがはじまりで、一列なのが、廻って、くるくると巴に附着いて、開いて、くるりと輪に踊る。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
が、重量がかかるか、引く手に幽に脈を打つ。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
』『然れば、言ふ通りに仕上つて、其処で其の木像が動くかな、目を働かすかな、指す手は伸び、引く手は曲るか、足は何うじや、歩行くかな。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
さてファーガソンさん、僕も引く手あまたのせわしい身、やり口は単刀直入を旨としております。
— THE ADVENTURE OF THE SUSSEX VAMPIRE 『サセックスの吸血鬼』 青空文庫
綱をぎつと束ねて引かせる手もとや、一つづゝに思案しながら然も掴んだら威勢よくすいと引く手もとは彼等が硬ばつた手でありながら熟練してさうして敏捷に運動する。
— 長塚節 『土』 青空文庫
樵夫は、たいへん仕事の邪魔になつてこまりましたが、のこぎりを引く手を止めずに、ごしり/\と樹を伐りながらその話をきいて、すこしも対手になりませんでした。
— 童話集 『小熊秀雄全集-14』 青空文庫
引く手に連れ、鉄杖の先に磁気あって、吸いつけられる鉄片さながら、今度は袴広太郎、スルスルスルと前へ出た。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
作例 · 標準
彼女はいつも引く手あまたで、恋の悩みとは無縁のようだ。
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彼の才能は、多くの会社から引く手があった。
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引く手があるうちにと、彼女は転職を決意した。
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