生暖かい
なまあたたかい
形容詞
標準
lukewarm
文例 · 用例
渡瀬が夕食の馳走になった部屋のドアが開けぱなしにしてあるので、生暖かい空気とともに、今まで女がいたらしいなまめかしい匂いが、遠慮なく寒い玄関の空気の中に漂いでてきた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
お互に何だか訳の分らない気持がしているところへ、今日は少し生暖かい海の夕風が東から吹いて来ました。
— 幸田露伴 『幻談』 青空文庫
お互に、身近く立っていると、準之助氏は、さっき坂を下るとき、手を取ってやった新子の雨にぬれた生暖かい肌の感触が、ゾッとするほど、心の中に生き返って来た。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
「それじゃ、明日は雨だな」「そうでございますとも、神様がお出ましになったら、雨でございましょうよ」「今朝から生暖かい、どうも天気が落ちたと思ってたが、やっぱりそうだったか」「御神酒をあげましょうか」「そうだ、そうしてくれ」「へい」 定七は腰をあげた。
— 田中貢太郎 『春心』 青空文庫
旧暦の三月であるから、きょうは朝から生暖かい風が吹いて、近所の武家屋敷の早い桜はもう散り始めていた。
— 夜叉神堂 『半七捕物帳』 青空文庫
わたくしは安心して夜叉神堂の前まで来まして、かぶっている鬼の面を取ろうとしますと、この頃の生暖かい陽気で顔も首筋も汗びっしょりになっています。
— 夜叉神堂 『半七捕物帳』 青空文庫
――内部は炭坑じみた暗さで、私は彼に片腕をとられたまゝよちよちと歩いて行くのであつたが、間もなくあたりの空気は余程生暖かい湿度に富んで来て、恰度ステームの焚かれた地下室へ降つて行くやうで、進むに伴れて肌には汗が滲みさうだつた。
— 牧野信一 『冬物語』 青空文庫
地震のように機械の震動が廊下の鉄壁に伝わって来て、むせ返りそうな生暖かい蒸気のにおいと共に人を不愉快にした。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
作例 · 標準
「この牛乳、生暖かいけど大丈夫?」と子供が顔をしかめた。
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霧雨の降る生暖かい夜、街灯の下に虫たちが集まっている。
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冷房を切った部屋には、外からの生暖かい空気がこもっていた。
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