一刻千金
いっこくせんきん
表現
標準
every moment is precious
文例 · 用例
もしそれ秋の夕なんど天の一方に富士を見る時は、まことにこの渡の風景一刻千金ともいひつべく、画人等の動もすればこの渡を画題とするも無理ならずと思はる。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
昼寝はよいかな、まさに一刻千金に値する(二刻は百金!
— 伊佐行乞 『行乞記』 青空文庫
四 やがてのことにしっとりと花曇りの日は暮れて、ひたひたと押し迫って来たものは、一刻千金と折紙のつけられているあの春の宵です。
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
じゃ、辰ッ、一刻千金だ、はええとこしたくをしろよ!
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
待ちかねてゐた雨が昨夜どつと來た、この一刻千金の植つけ時にこれほどの集まりを見ようとはおもはなんだ――「やれやれこれで助かつたわ!
— 島木健作 『黎明』 青空文庫
……・かうしてながらへて蝉が鳴きだした・藪を伸びあがり若竹の青空・若竹ゆらゆらてふてふひらひら・いつぴきとなりおちつかない蠅となつてゐる・炎天の萱の穂のちるばかり・ま昼ひそかに蜂がきては水あびる 七月七日晴、新暦では七夕、一年一回の逢瀬は文字通りに一刻千金だらう!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
時は是れ陽春三月の暮、青海の簾高く捲き上げて、前に廣庭を眺むる大弘間、咲きも殘らず散りも初めず、欄干近く雲かと紛ふ滿朶の櫻、今を盛りに匂ふ樣に、月さへ懸りて夢の如き圓なる影、朧に照り渡りて、滿庭の風色碧紗に包まれたらん如く、一刻千金も啻ならず。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
日は既に暮れ果てて、朧げながら照り渡る彌生半の春の夜の月、天地を鎖す青紗の幕は、雲か烟か、將た霞か、風雄のすさびならで、生死の境に爭へる身のげに一刻千金の夕かな。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
作例 · 標準
「さあ、ぼやぼやしてないで!締め切り直前の今は、まさに一刻千金なんだから!」
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久しぶりに再会した友人たちと語り明かす夜は、まさに一刻千金の思いだった。
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オリンピックの決勝戦、残り時間わずか。選手たちの一刻千金の攻防に、観客は息をのんだ。
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桜の花が満開のこの季節は短く、まさに一刻千金だ。楽しまなくては損だ。
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