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竜の鬚

りゅうのひげ
名詞
1
標準
文例 · 用例
」「我輩を、せめて、竜の鬚とでも、呼んでくれ給え。
太宰治 失敗園 青空文庫
すると、しず/\と、あの風の日に、竜の鬚草の上に座を占めて校庭のポプラが鞭のように揺れるのを眺めているわたくしに戻されて来ました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
」 師匠は左う云つて、先に立つて行く娘の木履の鈴の音にうつとりと耳を澄しながら、竜の鬚が逼ひ繁つてゐる小径の勾配を昇りはじめるのであつた。
牧野信一 天狗洞食客記 青空文庫
竜の鬚の小径は百日紅の林の下を長々とうねつて、次第に築山へ昇つて行くのであつた。
牧野信一 天狗洞食客記 青空文庫
私は、何といふこともなしに落胆して、藤棚の下を逼ひ出ると竜の鬚に獅噛みつきながら築山の勾配を攀ぢて、鈴の音を追つた。
牧野信一 天狗洞食客記 青空文庫
と呟くと、蜿※たる竜の鬚の坂道を、死者狂ひの尺取虫と化けて降りはじめた。
牧野信一 天狗洞食客記 青空文庫