脳味噌
のうみそ
名詞
標準
文例 · 用例
」こう云った時にアインシュタインの顔が稲妻のようにちょっとひきつったので、何か皮肉が出るなと思っていると、果して「自然が脳味噌のない『性』を創造したという事も存外無いとは限らない」と云った。
— 寺田寅彦 『アインシュタインの教育観』 青空文庫
心臓もなければ脳味噌さえもない絵の多い事を残念に思う。
— 寺田寅彦 『二科会その他』 青空文庫
」「お膳にもつけて差し上げましたが、これを頭から、その脳味噌をするりとな、ひと噛りにめしあがりますのが、おいしいんでございまして、ええとんだ田舎流儀ではございますがな。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
「いくら、ビラを取りあげて、やかましく云ったって、俺等の脳味噌まで引きずり出す訳には行かねえんだぞ!
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
特派員の眼前には頭蓋骨を叩き割られた死体の脳味噌が塵の路上にこぼれていると知らせた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
黒い土のような人間が、その下にころがっている頭蓋から脳味噌をバケツに掻き取っていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
帰って来て※々吉田は自分の母親から人間の脳味噌の黒焼きを飲んでみないかと言われて非常に嫌な気持になったことがあった。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
そしてそれを村の焼場で焼いたとき、寺の和尚さんがついていて、「人間の脳味噌の黒焼きはこの病気の薬だから、あなたも人助けだからこの黒焼きを持っていて、もしこの病気で悪い人に会ったら頒けてあげなさい」 そう言って自分でそれを取り出してくれたというのであった。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫