業縁
ごうえん
名詞
標準
文例 · 用例
しかれども一人にてもころすべき業縁なきによりて害せざるなり。
— 三木清 『語られざる哲学』 青空文庫
さうした自分の眼から見れば、兼房であらうが、保昌であらうが所詮誠の戀を解さぬ人としてたゞ自分が此の世の戀に在り佗びてゐる心やりの、又云ひやうによつては前世の業縁を果すべく結ばれてゆく戀のほだしに他ならぬものであつたとも考へられる。
— 今井邦子 『誠心院の一夜』 青空文庫
これをかりに善悪でいうならば、善の方面と悪の方面とが重なり合って、はじめてそういう意味における生活が実現しているのでありまして、それがつまりこの人類の生活というものが、過去から続いているところの業縁であります。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫
これを仏教的に申しますと、私の生まれる前からの業縁であります。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫
はからいというものははからいの業縁が尽きるまではやまないもので、それがやむとすなわち「あるがまま」が現われる。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫
はからいがやめばよろしいのでありますが、はからいというものは業縁が尽きるまではやまないものであります。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫
業縁が尽きたときに、はかろうとする気なんかなくなったときに、はじめてはからいというものがなくなる。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫
そのはからいの業縁が尽きましたときに、そのはからいというものがやみまして、そのときに私は耳鳴りというものから救われた。
— 倉田百三 『生活と一枚の宗教』 青空文庫