月球
げっきゅう
名詞
標準
文例 · 用例
鴨居の壁には、月球の圖を見たやうなものを血のやうな色で摺り出した掛圖がずつと並べて掛けてある。
— 鈴木三重吉 『赤い鳥』 青空文庫
と怪みつぶやきて立ちとまれば、匂はそと少女の耳に口を寄せ、「上に見ゆるは天上界、下に見ゆるは月球なり。
— 正岡子規 『花枕』 青空文庫
当夜深更に至り、半輪の月を望むに、わが日本にて望むとはその形を異にし、月球の左半面にあらずして、下半面に光を生ぜるを見る(当夕は旧暦七月二十日なり)。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
新月および半月が月球の下辺に生じ、その形あたかも鎌をさかさまに懸くるがごとし。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
その光を月球の左辺に見る。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
その光は月球の下縁にあり。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
是に於て、月球を以て宮殿とし、白雲を以て天女とするに至る。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
*譬へば風無き夜半の空、澄める月球とりかこみ、 555燦々として衆星の光照り出で、もろ/\の山も岬も谿谷もひとしく影を示す時、天上高く限りなく光る衆星仰ぎ見て、牧人あすの晴思ひ欣然として勇むごと、かばかり多くトロイアの軍勢燃やす篝の火、 560舟と流のクサントス、間、イーリオン城の前。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫