新網
しんもう
名詞
標準
文例 · 用例
」「やっぱり市中さ、新網の仁三によ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
破損箇所を知ると、船頭は漁夫を指揮し、マニラトワイン、南京麻等の新網を入れ替えてゆく。
— 島木健作 『鰊漁場』 青空文庫
里好は井戸を出るとすぐ闇にまぎれて、その掏摸のたまりの新網の瑞安寺へ逃げてしまったが、遊佐銀二郎だけは、うばたま組の頭の命のままに、今にもここへやって来るというのだ。
— 林不忘 『つづれ烏羽玉』 青空文庫
」新網町の小料理屋おかめの二階へどっかりと胡坐をかいた釘抜藤吉は、珍しく上機嫌だった。
— 梅雨に咲く花 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
下谷万年町、芝新網、そして最も人口の多いのが四谷鮫河橋である。
— その八 時計館の秘密 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
鮫河橋は万年町、新網のまた一段下で、家賃などはここが一番安い。
— その八 時計館の秘密 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
一人は濱松町の米屋の息子、もう一人は新網のやくざ者、いづれもお常の茶屋の歸り、町の小闇で、背後から肩胛骨の下をやられて、たつた一突きで死んで了つたのでした。
— 美女を洗ひ出す 『錢形平次捕物控』 青空文庫
新網の裏長屋に、長兵衛という名前だけは強そうなボケ茄子のような親爺を訪ねると、「あ、あの茶碗ですか。
— 井戸の茶碗 『銭形平次捕物控』 青空文庫