眷
眷
名詞
標準
文例 · 用例
なぜなら彼らは、老後において妻子|眷族にかしずかれ、五枚|蒲団の上に坐って何の心身の苦労もなく、悠々自適の楽隠居をすることができるからだ。
— 萩原朔太郎 『老年と人生』 青空文庫
だが遂にアブばかりでなかった、石楠花の甘ずっぱい香気は私を包み、アブを包み、森に漂って、樹々の心髄までしみ透るかのように、私までがアブの眷属になったかのように。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
俳優にとって、最も演じにくい場所は、故郷の劇場であって、しかも六親|眷属全部そろって坐っている一部屋の中に在っては、いかな名優も演技どころでは無くなるのではないでしょうか。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
禁断の智慧の果実と斉しく、今も神の試みで、棄てて手に取らぬ者は神の児となるし、取って繋ぐものは悪魔の眷属となり、畜生の浅猿しさとなる。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
(ともに亀姫の眷属)近江之丞桃六。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
――もう薄暗くて見えますまいけれども、その貴客、流の石には、水がかかって、紫だの、緑だの、口紅ほどな小粒も交って、それは綺麗でございますのを、お池の主の眷属の鱗がこぼれたなんのッて、気味が悪いと申すんでございますから。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
夜叉ヶ池の御眷属か。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
)眷属ばらばらと左右に居流る。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫