猪武者
いのししむしゃ
名詞
標準
daredevil
文例 · 用例
その失恋も単純な失恋ではなく、人もあろうに、半之丞と同じ若侍の千田権四郎という武芸こそ家中第一の達人であるが、蛮勇そのもののようなむくつけき猪武者にお妙を取られた形とあって、センチメンタル派の半之丞は失意と憤懣やるせなく、遂に一夜、どこともなく屋敷を出ていったのであった。
— 海野十三 『くろがね天狗』 青空文庫
彼らはいわゆる「野猪武者」にして、戦時には軍隊の卒伍を成し、平時には社会の乱子たり。
— 新渡戸稲造 『武士道の山』 青空文庫
すぐ、そんな風に木ッ片に火が点いたようになるのは、猪武者というものですよ。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
時に利のないときにも、かならず突破しなければならぬとおし出していくのは、猪武者だ、匹夫の勇だ。
— 海野十三 『火薬船』 青空文庫
自分に妻子がないから死ぬことは平気なもので、何とも思わずに猪武者で戦いをやるものですから、チベットでは坊主の暴れ者は仕方がないという評判さえ立って居るです。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫
マリユスは政治的反感の理由のほかになお、いくらか気がやわらいだ時にジルノルマン氏が呼んだように猪武者である父は、自分を愛していないと思い込んでいた。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
猪武者めが、向こう見ずめが!
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
前の夜の夜半ごろからすでに、「木曾、北陸の怖ろしげな猪武者の大軍が、もう叡山を占領し、大津|山科にも満ち満ちて、今にも洛中へ攻め入って来よう」 と、まるで地震の地鳴りの次々に聞えてくるように、京都じゅうを揺りかえしていたので、きょうの明け方からはもう全市に庶民の影は見えなかった。
— 吉川英治 『源頼朝』 青空文庫
作例 · 標準
「あいつは猪武者だから、後先考えずに突撃して返り討ちに遭うんだ」
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勇猛果敢なのは良いが、もう少し作戦を練らないと、ただの猪武者で終わってしまうぞ。
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彼は戦場での凄まじい活躍により、敵軍からも「恐るべき猪武者」として警戒されていた。
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猪武者と呼ばれた若手社員が、無謀な新規事業を立ち上げて周囲をハラハラさせている。
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