幻辞.com

押し移る

おしうつる
動詞
1
標準
文例 · 用例
聴けよ、また、燕麦と白虹とに、押し移る緬羊の日にとろむを。
北原白秋 海豹と雲 青空文庫
それはあたかも雲の堰が押し移るがごとく緩漫であった。
芥川龍之介 素戔嗚尊 青空文庫
今日一日 晴れたる夕日 さしとほりつゝ秋草原 花のいろひのしづけくて、朝山ひたに 霧おし流るおしうつる霧の底ひの冴え来つゝ、たちまち晴るゝ 萱原の面夕早く山は昏れたり。
折口春洋 鵠が音 青空文庫
時と推し移る新聞には、無論後者の方が大切でしょうが、あなたはその方面に於ての成功者じゃなかろうかと私は考えるのです。
夏目漱石 岡本一平著並画『探訪画趣』序 青空文庫
それはそれとして、なぜあの時清子の存在を忘れていたのだろうという疑問に推し移ると、津田は我ながら不思議の感に打たれざるを得なかった。
夏目漱石 明暗 青空文庫
いわんや金力独尊の時勢に推し移るの時にあたり、貧は士の常などいう陳腐至極の考をかかえて、ひとり自から得意ならんとするも、誰かこれを許す者あらんや。
福沢諭吉 成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ 青空文庫
その上に世を推移る世才に長けているから、硯友社という小さい天地にばかり跼蹐しないで、早くから広い世間に飛出して※翔していた。
――尾崎紅葉―― 硯友社の勃興と道程 青空文庫
押し移る(おしうつる) — 幻辞.com