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幽愁

ゆうしゅう
名詞
1
標準
文例 · 用例
月光に明瞭に照された青年の顔は、端正な目鼻立ちにかすかな幽愁を帯びてゐた。
岡本かの子 夏の夜の夢 青空文庫
列座具通の幽愁の諷誦が、既に意識せられて居た抒情発想の烈しさを静め、普遍の誇張から、自己の観照に向はせて居た。
万葉集以後の歌風の見わたし 短歌本質成立の時代 青空文庫
個性から出て、普遍の幽愁を誘ふものである。
万葉集以後の歌風の見わたし 短歌本質成立の時代 青空文庫
されば始めて逢う他郷の暮春と初夏との風景は、病後の少年に幽愁の詩趣なるものを教えずにはいなかったわけである。
永井荷風 十六、七のころ 青空文庫
余は已に小春の可憐、椿姫マルグリツトの幽愁のみには満足致し得ず候。
永井荷風 夜あるき 青空文庫
笛の音は思ひがけない処で、妙な節をつけて音調を低めるのが、言葉に云へない幽愁を催させる。
永井荷風 すみだ川 青空文庫
笛の音は思いがけない処で、妙な節をつけて音調を低めるのが、言葉にいえない幽愁を催させる。
永井荷風 すみだ川 青空文庫
「このあたり木の葉は散る春の四月」と仏蘭西の或詩人が南亜米利加の気候を歌ったそのような幽愁の味深い心持がします。
永井荷風 監獄署の裏 青空文庫