薄羽
うすば
名詞
標準
文例 · 用例
浴衣の上だけれど、紋の着いた薄羽織を引かけていたが、さて、「改めて御祝儀を申述べます。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
前々から、ちゃら金が、ちょいちょい来ては、昼間の廻燈籠のように、二階だの、濡縁だの、薄羽織と、兀頭をちらちらさして、ひそひそと相談をしていましたっけ。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
水のしぶきのなかからは、あちらからもこちらからも、薄羽かげろうがアフロディットのように生まれて来て、溪の空をめがけて舞い上がってゆくのが見えた。
— 梶井基次郎 『桜の樹の下には』 青空文庫
それは何万匹とも数の知れない、薄羽かげろうの屍体だったのだ。
— 梶井基次郎 『桜の樹の下には』 青空文庫
水のしぶきのなかからは、あちらからもこちらからも、薄羽かげらふがアフロデイツトのやうに生れて来て、渓の空をめがけて舞ひ上つてゆくのが見えた。
— 梶井基次郎 『桜の樹の下には』 青空文庫
それは何万匹とも数の知れない、薄羽かげらふの屍体だつたのだ。
— 梶井基次郎 『桜の樹の下には』 青空文庫
浴衣の上だけれど、紋の着いた薄羽織を引かけて居たが、扨て、「改めて御祝儀を申述べます。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
紗の横縞の袴を突張らかして、折革鞄を傍に、きちんと咽喉もとをしめた浅葱の絽の襟を扇で煽ぐと、しゃりしゃりと鳴る薄羽織の五紋が立派さね。
— 泉鏡花 『卵塔場の天女』 青空文庫