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甦生

こうせい
名詞
1
標準
文例 · 用例
身を虚にして猫になりきつた後、完全に猫を自分の中に生かす境地――さうして最後に猫に自我を與へて、再び自由な猫として甦生せしめる。
萩原朔太郎 定本青猫 青空文庫
ジャン・ジャック・ルソオ――「恒久平和の企図」 エミイル・ヴェルハアレン――「黎明」(この戯曲に於て、ベルギイの詩人は人類社会の甦生の希望を述べている。
黒島伝治 反戦文学論 青空文庫
古いことがぼつぼつ復活する当代であるから、もしかすると、どこかでまたこの「鴫突き」の古いスポーツが新しい時代の色彩を帯びて甦生するようなことがないとも云われないであろう。
寺田寅彦 鴫突き 青空文庫
しかしいわゆる「夢判断」はフロイドの多年の研究によって今までとはちがった意味をもって甦生し、迷信者の玩弄物であったものがかえってほとんど科学的に真な本能的の「我れ」を読み取る唯一の言葉であるように思われて来たのである。
寺田寅彦 連句雑俎 青空文庫
個性だけでは知らず知らずの間に落ち込みやすい苟安自適の泥沼から引きずり出して、再び目をこすって新しい目で世界を見直し、そうして新しい甦生の道へ駒の頭を向け直させるような指導者としての役目をつとめるのがまさにこの定座であるように思われるのである。
寺田寅彦 連句雑俎 青空文庫
甦生した新しい茂兵衛が出現して対面してから、この思い出す瞬間までのカットの数が少しばかり多すぎるから思い出しがわざとらしくなるのではないか。
寺田寅彦 映画雑感(3) 青空文庫
しかし、太平の世の中でもまれには都大路に白昼追いはぎが出たり、少し貸してくれなどという相手も出現するから、そういう時にはこれがたちまちにして原始民時代の武器として甦生するという可能性も備えているのである。
寺田寅彦 ステッキ 青空文庫
そして私は完全にせよ、不完全にせよ、甦生していたろうか。
有島武郎 惜みなく愛は奪う 青空文庫