吹き抜ける
ふきぬける
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to blow through
文例 · 用例
大宮町への道も、玉を転がす里の小川に沿うてゆく、耳から眼から、涼しい風が吹き抜ける。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
これは伊那盆地から松本|平へ吹き抜ける風の流線がこの谷に集約され、従って異常な高速度を生じたためと思われた。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
夏はさ中にも近づいたが山の傾斜にさしかかって建て連らねられたF――町は南の山から風が北海に吹き抜けるので熱気の割合に涼しかった。
— 岡本かの子 『みちのく』 青空文庫
夕食後|風呂を浴びて無帽の浴衣がけで神田上野あたりの大通りを吹き抜ける涼風に吹かれることを考えると、暑い汽車に乗って暑い夕なぎをわざわざ追いかけて海岸などへ出かける気になりかねるのである。
— 寺田寅彦 『涼味数題』 青空文庫
その角から不意に、まるでそこの横通りを吹き抜ける風にあおられた操人形のような足取りで、若い女がオレンジ色のジャケツを着て飛び出して来たのであった。
— 渡辺温 『嘘』 青空文庫
かの女と逸作が、愛して愛して、愛し抜くことに依って息子の性格にも吹き抜けるところが出来、其処から正直な芽や、怜悧な芽生えがすいすいと芽立って来て、逸作やかの女を嬉ばした。
— 岡本かの子 『かの女の朝』 青空文庫
けれども、あの「死んで下さい」というお便りに接して、胸の障子が一斉にからりと取り払われ、一陣の涼風が颯っと吹き抜ける感じがした。
— 太宰治 『散華』 青空文庫
楽屋の床下は、池の水のはけ口を前に控へて、自づと涼風の吹き抜ける深々とした木陰で、通りがかりの人の眼にも附き憎くく、そのやうな遊事の舞台にはまことにあつらへ向きだつた。
— 牧野信一 『創作生活にて』 青空文庫
作例 · 標準
窓を開けると、爽やかな風が部屋を吹き抜けていった。
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砂漠を熱風が吹き抜けていった。
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悲鳴が、静寂を破って吹き抜けていった。
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