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扇風

せんぷう
名詞
1
標準
文例 · 用例
暑い日で、扇風器が廻つてゐたが、医者が帰つたので、少しそれをとめてくれと弟は云つた。
中原中也 亡弟 青空文庫
父は扇風機を掛けて置いて煙草を吹かし始めた。
中原中也 耕二のこと 青空文庫
奥さんと、も一人の奥さんの親族の奥さんとは、扇を使ひながら、「扇風器もないのか……」つて顔をしてゐた。
中原中也 分らないもの 青空文庫
此処は銀座の裏通りのカフェー、卓子の上で扇風器は、哀しげな唸りをつづけてゐる。
中原中也 夏の夜の話 青空文庫
ビヤホールにはいって、扇風器のなまぬるい風に吹かれていたら、それでも少し、汗が収りました。
太宰治 愛と美について 青空文庫
起きてから私が一言も口をきかないので、照れかくしに私の胸にボクシングで穴をあける真似をして片足を私の鼻につきだしてがらがらとした声でおしゃべりを始めようとするので、私が扇風機に電流を通じる。
吉行エイスケ 孟買挿話 青空文庫
只今、扇風機を運んで参ります。
宮沢賢治 毒蛾 青空文庫
向ふには、髪もひげもまるで灰いろの、肥ったふくろふのやうなおぢいさんが、安楽椅子にぐったり腰かけて、扇風機にぶうぶう吹かれながら、「給仕をやってゐながら、一通りのホテルの作法も知らんのか。
宮沢賢治 毒蛾 青空文庫