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濁り江

にごりえ
名詞
1
標準
muddy inlet or creek
文例 · 用例
この付近に銘酒屋や矢場のあったことは、均平もそのころ薄々思い出せたのだが、彼も読んだことのある一葉という小説家が晩年をそこに過ごし、銘酒屋を題材にして『濁り江』という抒情的な傑作を書いたのも、それから十年も前の日清戦争の少し後のことであった。
徳田秋声 縮図 青空文庫
彼も惨らしいお染のからだを濁り江の暗い底に長く沈めて置きたくないので、重代の刀を手放しても、彼女を救いあげて親許へ送り帰してやりたいと思っていた。
岡本綺堂 鳥辺山心中 青空文庫
やがて「濁り江」を讀み、「十三夜」を讀み、「わかれみち」を讀みもてゆく中に、先の「丸山新町」を思ひ出して、一葉女史をたゞ人ならず驚きぬ。
高山樗牛 一葉女史の「たけくらべ」を讀みて 青空文庫
十三四の友どちは、げに無邪氣なる天人の群れとも見るべくも、年經ち、心長けては、濁り江の底なき水に交りて、本の雫の珠の影だにあらず。
高山樗牛 一葉女史の「たけくらべ」を讀みて 青空文庫
最も高く評価されたのは「濁り江」のお力、「十三夜」のお関、「たけくらべ」のみどりであったが、すべての女主人公を一固めにして、そして太く出た線こそ、女史の持っているほんとうの魂だという事が出来るであろう。
長谷川時雨 樋口一葉 青空文庫
現にこの間、歌舞伎座で河合、喜多村の両優によって、はじめて女史の作が劇として上場されたあの「濁り江」は、この家に移ってから、その近傍の新開地にありがちな飲屋の女を書いたものであった。
長谷川時雨 樋口一葉 青空文庫
濁り江」のお力は、その芸妓になった女をモデルにしたともいわれている。
長谷川時雨 樋口一葉 青空文庫
にごりえ」から始まって「たけくらべ」に至るまで、同じ様な骨子である。
宮本百合子 紅葉山人と一葉女史 青空文庫
作例 · 標準
昔の漁師たちは、この濁り江で獲れた魚を市場に運んだ。
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夕暮れの濁り江には、どこか物悲しい雰囲気が漂う。
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豪雨の後は、濁り江の水位が大幅に上昇した。
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