謨
ぼ
名詞
標準
文例 · 用例
最も原始的な情緒この密林の奧ふかくにおほきな護謨葉樹のしげれるさまはふしぎな象の耳のやうだ。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
倉庫の 間にや 護謨合羽の 反射だ。
— 亡き児文也の霊に捧ぐ 『在りし日の歌』 青空文庫
(明治四十年十月十七日『東京朝日新聞』) 二十二 護謨の新原料 近頃|葡国領西部アフリカで発見された一種の植物の球根は丁度|蕪菁のような格好をしているが、その液汁中には護謨を含み、これを圧搾して酒精で凝らせると二分の一プロセントくらいのゴムが取れる。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
色のついた線を作るには細い格子のようなものと護謨写真と同じ法で板に写しこれを染めるのである。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
斯くて婦人が無体にも予が寝し衾をかゝげつゝ、衝と身を入るゝに絶叫して、護謨球の如く飛上り、室の外に転出でて畢生の力を籠め、艶魔を封ずるかの如く、襖を圧へて立ちけるまでは、自分なせし業とは思はず、祈念を凝せる神仏がしかなさしめしを信ずるなり。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
主人が主人で、出先に余り数はなし、母衣を掛けて護謨輪を軋らせるほど、光った御茶屋には得意もないので、洋傘をさして、抱主がついて、細かく、せっせと近所の待合小料理屋を刻んで廻った。
— 泉鏡花 『第二菎蒻本』 青空文庫
もっとも、すぺりと円い禿頭の、護謨、護謨としたのには、少なからず誘惑を感じたものだという。
— 泉鏡花 『開扉一妖帖』 青空文庫
路の彼方に名代の護謨製造所のあるあり。
— 泉鏡花 『彌次行』 青空文庫