水掻き
みずかき
名詞
標準
文例 · 用例
葦のようなものが生えているので、水は浅いのだろうから、そんなことはありえないが、それでも、いまにも水掻きのついた手が、音もたてずに、ぬうーっと水面から出てきそうだ。
— 第1章 ローラーコースター、1966年 『45回転の夏』 青空文庫
生物は、わずか数種の爬虫類がいるだけで、まったく、水掻きをつけ藻をかぶって現われる、水棲人の棲所というに適わしいのである。
— 水棲人 『人外魔境』 青空文庫
海馬は普通にあしかと唱えて、その四足は水掻きになっているのであるから、むやみに陸上を徘徊する筈がない。
— 岡本綺堂 『馬妖記』 青空文庫
象月に謝罪せんとて鼻を水に入るるに水掻き月影|倍多たり、兎象に向い汝湖水を擾せし故月いよいよ瞋ると言い象ますます惶れ赦を乞い群象を帥いてその地を去る、爾後兎群静かに湖畔に住んで永く象害を免ると(一八七二年版グベルナチス『動物譚原』巻二章八)。
— 兎に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
目覚め、力づけられて活き出そうとする天地の中に、雄鴨は、昨日の夜中と同様に、音なしく仰向き卵色の水掻きをしぼませ、目を瞑って、繩に喰いつかれて居るのである。
— 宮本百合子 『一条の繩』 青空文庫
うちつれて赤い小さな水掻きをうごかしながらその狭いかこいの中を円を描くようなふうに游いでゆく。
— 矢田津世子 『※女抄録』 青空文庫
では又どう云ふ動物かと云へば、頭に短い毛のあるのは勿論、手足に水掻きのついてゐることも「水虎考略」などに出てゐるのと著しい違ひはありません。
— 芥川龍之介 『河童』 青空文庫
小さい河童は水掻きのある手に二三度空を掴んだなり、とうとう死んでしまひました。
— 芥川龍之介 『河童』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
水掻き(みずかき) 生物の一部位は鰭#水かきや扁平化を参照。 鳥の水かき 哺乳類の指間みずかき 水を掻いて船舶の移動に用いる道具。パドルを参照。 水を掻き出す道具。水切りブラシ、ワイパーなど。
出典: 水掻き — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0