組屋敷
くみやしき
名詞
標準
residence for low class samurai enrolled in one of the police forces (Edo period)
文例 · 用例
その帰りに自分の屋敷の近所まで来ると、そこに三四十俵から五六十俵取りぐらいの小さい御家人たちの組屋敷があって、十二三を頭に四、五人の子供が往来に遊んでいた。
— 朝顔屋敷 『半七捕物帳』 青空文庫
特に桃の花を真先に挙げたのは、むかしこの一廓は桃の組といった組屋敷だった、と聞くからである。
— 泉鏡花 『絵本の春』 青空文庫
――旧藩の頃にな、あの組屋敷に、忠義がった侍が居てな、御主人の難病は、巳巳巳巳、巳の年月の揃った若い女の生肝で治ると言って、――よくある事さ。
— 泉鏡花 『絵本の春』 青空文庫
さてとよ……生肝を取って、壺に入れて、組屋敷の陪臣は、行水、嗽に、身を潔め、麻上下で、主人の邸へ持って行く。
— 泉鏡花 『絵本の春』 青空文庫
その日はそれぎりで済んでしまったが、それから半月ほどの後に、西岡は青山百人町の組屋敷にいる者をたずねて、やはり夕七つ半(午後五時)を過ぎた頃にそこを出た。
— 岡本綺堂 『離魂病』 青空文庫
それは七月十二日の夜の四つ半(午後十一時)に近いころで、今夜はここらの組屋敷や商人店を相手に小さい草市が開かれていたのであるが、山の手のことであるから月桂寺の四つの鐘を合図に、それらの商人もみな店をしまって帰って、路ばたには売れのこりの草の葉などが散っていた。
— 岡本綺堂 『異妖編』 青空文庫
ここらは小役人や御先手の組屋敷のあるところで、辻の片側には少しばかりの店屋があります。
— 青山の仇討 『半七捕物帳』 青空文庫
ひと足先にお組屋敷へかえって、ゆうゆうと寝そべっていましたが、伝六が汗をふきふき米屋の小娘を伴ってきたのを見ると、急に目を細めながらいいました。
— なぞの八卦見 『右門捕物帖』 青空文庫