櫓々
櫓々
名詞
標準
文例 · 用例
そこを目がけて櫓々から、大石大木を投げ下ろした。
— 国枝史郎 『あさひの鎧』 青空文庫
ある日世子は二の丸から本丸へかけての櫓々の武器の検査された。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
御本丸から始めて天守台、櫓々、曲輪曲輪、門々、御米蔵、役所、お目付小屋、徽典館、御破損小屋、調練場の掃除や、武具の改めや何かが毎日手落ちなく取り行われます。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
道頓堀の櫓々にはまだ、数人の仕打ちががん張つてゐて、三栄・大清の対抗時代は過ぎても尼野・高木・尾張屋等の競争が、五つの櫓を、ともかくも空ける事なく、多くの役者をとり捌いてゐた時代はよかつた。
— ――中村魁車を誄す―― 『街衢の戦死者』 青空文庫
斎入右団治が角芝居に、鴈治郎が中芝居にと謂つた風に、当時道頓堀の櫓々は、梵天幣を立て列ねて、盛つてゐた。
— ――中村魁車を誄す―― 『街衢の戦死者』 青空文庫
そして殊さらに、飲め飲めと左右にすすめ、櫓々の武者たちへも、庫中の銘酒を豊富に配って、「名残を存分にせよ。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
櫓々から、唄が聞え、笑声が流れてくる。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
座には、一族|股肱の者八十余名はあり、櫓々にはなお一死を辞せざる鉄甲二千以上は優に数えられるのに、賤ヶ嶽の一|蹉跌以来、彼自身が自身のうちで“負けた”と観念していたことは、畢竟するに、玄蕃允の若気以上、北ノ庄滅亡の最大な敗因ではあるまいか。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫