少小
しょうしょう
名詞
標準
文例 · 用例
そういう事実は多少小さな姉や兄の注意をひいているらしかった。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
夫婦は心を協せて貫一の災難を悲み、何程の費をも吝まず手宛の限を加へて、少小の瘢をも遺さざらんと祈るなりき。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
」「もう二度と私はお目には掛りませんから、今日のところはどうとも堪忍して、打つなり、殴くなり貫一さんの勝手にして、さうして少小でも機嫌を直して、私のお詑に来た訳を聞いて下さい」「ええ、煩い!
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
女のことを考える暇があるなら、神さまのことを考えろと、そう書いて来た矢代の手紙に対する、密かな反撃のひと突きで、久慈は多少小気味良い皮肉を洩したつもりだったが、まだ矢代に通じさすには少し唐突だった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
そして後には、その痛いのが、多少小気味のいい感じさえ添えて来た。
— 大杉栄 『鎖工場』 青空文庫
其原因様々なる中にも、少小の時より教育の方針を誤りて自尊自重の徳義を軽んじ、万有自然の数理を等閑にし、徒に浮華に流れて虚文を弄ぶが如き、自から禍源の大なるものと言う可し。
— 福沢諭吉 『新女大学』 青空文庫
そもそも余は旧中津藩の士族にして、少小の時より藩士同様に漢書を学び、年二十歳ばかりにして始めて洋学に志したるは、今を去ることおよそ三十余年前なり。
— 福沢諭吉 『成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ』 青空文庫
寛政七年元旦慨然として歌ふて曰く少小欲為天下器、誤将文字被人知、春秋回首二十七、正是臥竜始起時。
— 山路愛山 『頼襄を論ず』 青空文庫