黒々
くろぐろ
副詞副詞-と名詞
標準
in deep black
文例 · 用例
入学証書と云ったような幅一尺五寸|長二尺ほどの紙に大きな活字で皇帝や総長の名を黒々と印刷したものを貰ったが文句はラテン語で何の事か分らない、見ていると気の遠くなるようなものであった。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫
音をたてると私の心が揺れる、目が薄明るい地平線を逐ふ……黒々と山がのぞきかかるばつかりだ――失はれたものはかへつて来ない。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
黒繻子のゑりがかゝつたそのねんねこがすらつとした色の白い若い守女と眼の大きな髪の毛の黒々とした茫漠としたやうな女の児をつつんでゐたその頃の――明治三十年代のやや古びたおめしちりめんを想像して下さい。
— 岡本かの子 『縮緬のこころ』 青空文庫
そうだとすると、男も鉄漿黒々とつけていた日本の昔は今よりももっと人間のこの特権を充分に発揮していたことになるかもしれない。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
但、軒先の底抜燗瓶と古釘の風鈴にブラ下った蒲鉾板が、新しいのと取換えられて違った狂歌が墨黒々と書いて在る。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
林に這入つて木の幹を見上げると傷口といふ傷口からは樹液がねつとりと溢れ出て、そのまはりには早くも殼をぬけ出たばかりの小さな蟲達が黒々と集つてゐる。
— 有島武郎 『春』 青空文庫
その内部からは既に胃壁に凝着した血液が多量に黒々として現はれ出た。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
ほとんどその半身を蔽うまで、堆い草の葉|活々として冷たそうに露を溢さぬ浅翠の中に、萌葱、紅、薄黄色、幻のような早咲の秋草が、色も鮮麗に映って、今踏込むべき黒々とした土の色も見えたのである。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
作例 · 標準
夜の森は、月明かりもなく、黒々と静まり返っていた。
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彼女の瞳は、吸い込まれるような黒々とした輝きを放っていた。
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筆で書かれた文字は、半紙に黒々と力強く残っていた。
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