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日和下駄

ひよりげた
名詞
1
標準
geta for wear in dry weather
文例 · 用例
かれは高野山に籍を置くものだといった、年配四十五六、柔和ななんらの奇も見えぬ、懐しい、おとなしやかな風采で、羅紗の角袖の外套を着て、白のふらんねるの襟巻をしめ、土耳古形の帽を冠り、毛糸の手袋を嵌め、白足袋に日和下駄で、一見、僧侶よりは世の中の宗匠というものに、それよりもむしろ俗か。
泉鏡花 高野聖 青空文庫
どの橋でも真新らしい日和下駄の前を橋板に突き当てて、こんと音をさせ、その拍子に後歯を橋板に落してからりと鳴らす必要があった。
岡本かの子 青空文庫
とめて虫が内に籠りでもしたら悪い」そういって新しい日和下駄をよく買い代えて呉れた。
岡本かの子 青空文庫
しかしそう思いながら、新らしい日和下駄を買ってそっとスーツケースの奥に入れた。
岡本かの子 青空文庫
テームズのロンドン橋でもセーヌの新橋でも使わなかったあの日和下駄を手鞄から取出した。
岡本かの子 青空文庫
東詰から西詰へ西詰から東詰へ私は勇気を出して日和下駄を鳴らして渡った。
岡本かの子 青空文庫
押並んで、めくら縞の襟の剥げた、袖に横撫のあとの光る、同じ紺のだふだふとした前垂を首から下げて、千草色の半股引、膝のよじれたのを捻って穿いて、ずんぐりむっくりと肥ったのが、日和下駄で突立って、いけずな忰が、三徳用大根|皮剥、というのを喚く。
泉鏡花 露肆 青空文庫
かてて加えて爪皮の掛った日和下駄で、見上げるばかり大いのが、もくもくとして肩も胸も腹もなく、ずんぐり腰の下まで着込んだのは、羆の皮を剥いた、毛をそのままにした筒袖である。
泉鏡花 日本橋 青空文庫