穀象
こくぞう
名詞
標準
文例 · 用例
低度の顕微鏡でのぞいてみると、ちょっと穀象のような恰好をした鉛のような鼠色の昆虫である。
— 寺田寅彦 『鉛をかじる虫』 青空文庫
ガスマスクを付けた人間の顔は穀象か何かに似ている。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
わたくしは貰い米を選り分ける中に見付けた赤ちゃけ背中の穀象虫を掌の中に匍わしながら、わたくしも、もう何処かへ移ってもいゝ頃だと考えています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ガスマスクをつけた人間の顔は穀象か何かに似ている。
— 寺田寅彦 『からすうりの花と蛾』 青空文庫
スケリヴォアで、ビスケットの中の穀象虫の様にちぢかんでいた曾ての私とは、何という相違だろう!
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
麦の虫を撲滅するために、普通の塩水を穀倉に撒布しまた床板の裂け目に流し込んでおくことを教えたり、穀象虫を駆除するために、壁や屋根やかき根や家の中などすべてにオリヴィオの花をつるしておくことを教えたりした。
— LES MISERABLES 『レ・ミゼラブル』 青空文庫
その虫も穀象虫という黒いやつでなく、黄色いうじのようなやわらかな虫がタナゴには一番食いがいい。
— 三遊亭金馬 『江戸前の釣り』 青空文庫
わたしは穴蔵にジャガイモの小さいひと樽と、コクゾウ虫のまじったエンドウ豆二クォーツ〔一クォーツは約一リットル〕ばかりとをもち、棚には少量の米、糖蜜ひと壜、ライ麦とトウモロコシとの粉をおのおの一ペックあまりをもっていた。
— WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 『森の生活――ウォールデン――』 青空文庫