諧音
かいおん
名詞
標準
文例 · 用例
また「鐘」といふ語は、日本人にとつては仏教寺院の幽玄な梵鐘を連想させるのに、西洋人にとつては耶蘇教寺院の賑やかな諧音的ベルを連想させる。
— 萩原朔太郎 『詩の翻訳について』 青空文庫
ピタゴラス派の天球運動の諧音です」「あら、なんだかまわりがぼんやり青白くなってきましたわ」「夜が明けるのでしょうか。
— 宮沢賢治 『シグナルとシグナレス』 青空文庫
ふと、古代希臘の或る神祕家の言つた「天體の妙なる諧音」のことが頭に浮かんだ。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
我々を取卷く天體の無數の星共は常に巨大な音響――それも、調和的な宇宙の構成にふさはしい極めて調和的な壯大な諧音――を立てて轉する無數の球體共の樣子を想像して見た。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
ふと、古代|希臘の或る神秘家の言った「天体の妙なる諧音」のことが頭に浮かんだ。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
我々を取巻く天体の無数の星どもは常に巨大な音響――それも、調和的な宇宙の構成にふさわしい極めて調和的な壮大な諧音――を立てて廻転しつつあるのだが、地上の我々は太初よりそれに慣れ、それの聞えない世界は経験できないので、竟にその妙なる宇宙の大合唱を意識しないでいるのだ、と。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
――此時既に予等は、海の波の諧音にも比すべき歌聲を聞いて居たのである。
— 木下杢太郎 『海郷風物記』 青空文庫
されどこの金色の喧囂の中、いつも空にある如く、今も空にある如き大諧音の終に起らむを望みて、さながら日輪の如く、あらはれ、のぼるものは、此世の民の中より出づる天才なり。
— 上田敏 『牧羊神』 青空文庫