宮方
みやがた
名詞
標準
文例 · 用例
これはしかし吉田口の五合目から、富士に向って、左に路を取り、宝永山の火口壁から、その火口底へ下り、大宮方面の大森林に入って、大沢の嶮を越え、小御岳へ出るのが順で、始めて「大願成就」になるのだが、私は故あって、逆に山に向って右廻りをした。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
大宮方面の案内者は、深沢弥作といって、親切な男であったことを附記する。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
九宮方位の談、八門遁甲の説、三命の占、九星の卜、皆それに続いている。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
女御の宮方は皆父帝のほうによく似ておいでになって、王者らしい相貌の気高いところはあるが、ことさらお美しいということもないのに、この若君は貴族らしい上品なところに愛嬌も添っていて、目つきが美しくよく笑うのを御覧になりながら院は愛情をお感じになった。
— 柏木 『源氏物語』 青空文庫
夕霧の大臣も同じように娘たちを御兄弟の宮方に嫁がせることを世間へはばかっているのであったが、もし懇望されるなら同意をするのに躊躇はしないというふうを見せて、兵部卿の宮に十分の好意を見せていた。
— 匂宮 『源氏物語』 青空文庫
赤松律師則祐が初めに宮方となって旗揚げをした時に、この姫山の古城を修理したのであるが、建武中興の後に赤松は武家に付いて足利の味方になった。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
捕へられた人々の中には、公卿の諸大夫、宮方の青侍、処士、町人、画家、近衛家の老女村岡もゐた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
夜分の外出は差し留められる事、宮方へ行き合う節は路傍に控えおるべき事、堂上あるいは諸侯へ行き合う節は双方道の半ばを譲って通行すべき事の類だ。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫