生知
しょうち
名詞
標準
文例 · 用例
また小生知人にござ候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
半次は息せき切って、T「先生知りませんか 先生を?
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
多くの人の見るところでは、小学の教科書には忠良なる文化的日本人として一生知らなくてもたいしてさしつかえのないような事項が数々ある一方で、知らなくてはならないとわれわれに思われる事で書いてないことがたくさんあるようである。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
つまりわれわれはほんとうの自分の顔というものは一生知らずに済むのだという気さえした。
— 寺田寅彦 『自画像』 青空文庫
鰐口の性質は平生知っている。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
世の中に真面目は、どんなものか一生知らずに済んでしまう人間がいくらもある。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
それだのに、何故今日の結婚論が、早婚の必要と優生知識を説くにせわしくて、結婚を真に生活たらしめてゆく肝心の理解や愛の問題をとばして行っているのだろう。
— 宮本百合子 『結婚論の性格』 青空文庫
伊代は伊代で壁へ吹き寄せられた四枚の拾円札を、貯金でもして一生知らん顔でいようと思った。
— 林芙美子 『帯広まで』 青空文庫