憂憤
ゆうふん
名詞動詞-サ変
標準
grief and anger
文例 · 用例
楚の屈原の憂憤を叙して、そのまさに汨羅に身を投ぜんとして作るところの懐沙之賦を長々と引用したとき、司馬遷にはその賦がどうしても己自身の作品のごとき気がしてしかたがなかった。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
彼は幾どこの女の宮ならざるをも忘れて、その七年の憂憤を、今夜の今にして始て少頃も破除するの間を得つ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
羈旅に無くして此れにあるのは憂憤の情の激越であることだ。
— 市島春城 『読書八境』 青空文庫
又憂憤の余りに書いた文章や詩篇で不朽の名誉を博した例も沢山ある。
— 市島春城 『読書八境』 青空文庫
漢文で、「慷慨憂憤の士を以って狂人と為す、悲しからずや」としてある。
— 島崎藤村 『家(下巻)』 青空文庫
下田の議を聞き、いよいよ益々憂憤す。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
それなのに、近年――贈るほうもおくるほうだが、うけとるほうも受け取るほうだ、と美濃守は、弛緩しかけた幕政のあらわれの一つのように思えて、憂憤を禁じえなかった。
— 林不忘 『元禄十三年』 青空文庫
書きつつあるところに、何かしら憂憤の情を発して、我ながら激昂することもあれば、長歎息することもあるし、それほど丹精を打込んで書くからは、彼はこの書を名残りとし、生前の遺稿として、記念にとどめたいほどの意気組みが、ありありと見るべきものです。
— 京の夢おう坂の夢の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
彼は理不尽な扱いに、心の中で憂憤を感じていた。
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友人の死を知り、彼女は深い憂憤に沈んだ。
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国民の憂憤が募り、デモが頻発するようになった。
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