感応作用
かんのうさよう
名詞
標準
induction
文例 · 用例
そうしてこれに次いでいろいろさまざまな幼時の記憶が不可解な感応作用で呼び出されるのである。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
そして、これは、われわれにとって、きわめてだいじな必要な感応作用であるかもしれない。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
……これは電気学的に説明が出来るんじゃ、感応作用、相互誘導作用、じゃよ――、つまり考える、ということによって脳に一種の電流が生じる、これに感応して相手の脳髄に電流が誘起されるのが以心伝心という現象なんじゃ。
— 蘭郁二郎 『白金神経の少女』 青空文庫
余の聞ける所にては、伊藤侯は二三年以来頓に健康に異状を呈し、筋肉の機能次第に衰憊したると共に、神経系統の感応作用は反つて過敏と為り、随つて喜怒愛憎の変転甚だ迅速にして端睨す可からざるものありと。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫
「それゆえに鉄は存在しないが、感応作用があって磁針を動すのである。
— 電気学の泰斗 『ファラデーの伝』 青空文庫
なお一歩進んで、この磁気線で感応作用を定量的に表わすことは、ずっと後になって、すなわち一八五一年にファラデーが研究した。
— 電気学の泰斗 『ファラデーの伝』 青空文庫
九 結果の発表 かように、約十回の実験で、感応作用が発見された。
— 電気学の泰斗 『ファラデーの伝』 青空文庫
百個の電池から来る電流を切ったり、つないだりすると、感応作用は強いので、コイルにつないである電流計の磁針は、四、五回もぐるぐると廻って、なお大きく振動した。
— 電気学の泰斗 『ファラデーの伝』 青空文庫
作例 · 標準
コイルに磁石を出し入れすることで電流が発生する電磁感応作用は、現代の発電技術における最も基本的な原理の一つである。
帯電した物体を近づけるだけで導体内の電荷が移動する静電感応作用により、検電器の針が大きく振れた。
カリスマ的な音楽家の演奏が聴衆の心を激しく揺さぶり、会場全体が一体となる現象には、心理的な感応作用が働いている。
互いに深く信頼し合う者同士の間で、言葉を交わさずとも相手の苦痛を自身のものとして感じるのは、精神的な感応作用といえる。