炒り豆
いりまめ
名詞
標準
文例 · 用例
父と母は、炒り豆をかじり水を飲んでも、一日や二日は我慢できるでしょうが、五つの娘と二つの息子は、めもあてられぬ有様になるにきまっています。
— 太宰治 『たずねびと』 青空文庫
下の男の子は先刻のもらい乳のおかげで、うとうと眠っていますが、上の女の子は、もはや炒り豆にもあきて、よそのひとがお弁当を食べているさまをじっと睨んだりして、そろそろ浅間しくなりかけているのです。
— 太宰治 『たずねびと』 青空文庫
風呂にはいり豆腐をたべた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
そこで常の詩文会では出席生徒が順番にその宅から持寄りにする豆煎りを食うのみであるが、忘年会の詩会では、いり豆の外に獣肉の汁をこしらえて飯を食うことになっていた。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
だから、ぼく、ポケツトにいり豆をたくさん入れて来たんだ。
— 宮原晃一郎 『鳩の鳴く時計』 青空文庫
○豚の糸切の塩湯煮にしたるを煮ていり豆腐へ交ぜ再び炒りてもよし。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
いり豆の鑵をそばに置いて、寝ころびながらsexの話に戦争も時代も忘却したこともある。
— 久坂葉子 『灰色の記憶』 青空文庫
ぽりぽりいり豆をかみながら一行は出発した。
— 壺井栄 『二十四の瞳』 青空文庫