琴
きん
名詞頻度ランク #10631 · 青空 2398 例
標準
qin (7-stringed Chinese zither)
文例 · 用例
)それともも少し上等になると、例へばヴィオロンの批評には、「まづ、ボーイングはと……つまりボーイングなる眼点よりしてこの提琴演奏家はと……」といつた具合らしく、発表された批評文恰かも生理衛生の答案みたいなのがあるのである。
— 中原中也 『音楽と世態』 青空文庫
耶蘇教の家の羨ましく風琴の唱歌する聲をききつつ冬の夜幼なき眼に涙ながしぬ。
— 萩原朔太郎 『クリスマス』 青空文庫
しかし琴、生花、茶道によって教育され、和歌や昔物語によって、物のあわれの風雅を知ってた彼の妻は、良人と共に、その楽しみを別ち味わうことができた。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
芥川龍之介は一代の才人であり、琴棋書画のあらゆる文人芸に達した能士であつたが、その俳句は、やはり多分にもれず文人芸の上乗のものにしか過ぎなかつた。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
句の前書には「琴心挑美人」とあり、支那の故事を寓意させてあるけれども、文字の字義とは関係なく、琴の古風な情緒が、昔のなつかしい追懐をそそるという意味で使ったのだろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
水仙や寒き都のここかしこ 京都に住んでいた蕪村は、他の一般的な俳人とちがって、こうした吾妻琴風な和歌情調を多分に持っていた。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
しかしおそらく彼の場合は、恋愛においてもその詩と同じく、愛人の姿に母の追懐をイメージして、支那の古い音楽が聞えて来る、「琴心挑美人」の郷愁から妹が垣根|三味線草の花咲きぬ の淡く悲しい恋をリリカルしたにちがいない。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
隣の屋敷で琴が聞える。
— 寺田寅彦 『根岸庵を訪う記』 青空文庫