不足分
ふそくぶん
名詞
標準
shortage
文例 · 用例
あの黒い薬をゴリゴリと噛みくだいて嚥んだので、マッチで火を点けたのではないから、箱には擦った痕跡がついていないのです」「するとその婦人は、あのマッチの不足分は全部胃の中に送ったというのだな」「そうです。
— 海野十三 『流線間諜』 青空文庫
鑑定 以上詳記せる如くにして、之を要するに黒色繻子に藍鼠鹿子形|捺染メリンスの腹合帯にて幅九寸内外長さ八、九尺にして、片側は全部黒毛繻子、片側は黒毛繻子を折返し、不足分に接ぎ合せたるメリンスを縫いつけたるものにして、之を黒毛繻子を内側に二つ折にして締め居りたるものと推定す。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
娘たちは喜んで、不足分を借金して帰ったが、それから一週間ほど後に、そのうちの一人だけがやってきて、「マスターに話があるんですけど、どこか別室できいていたゞけませんでしょうか」「ハア、ハア、では、どうぞ」 と二階の一室へ案内する。
— 坂口安吾 『ニューフェイス』 青空文庫
毛糸の仕込みも、彼のおかげでずいぶん楽になつたのですし、そのうへ、有りがたいことは、彼の郷里が信州の農村なので、来るたんびに、あれをすこし、これをすこしと無理を言つて、食糧の不足分をどうやら公定並みで間に合はせてもらへることです。
— 岸田國士 『誰でもない……自分でもない』 青空文庫
そして、不足分のカンヅメは奈々子の家から発見することができなかったのである。
— 坂口安吾 『南京虫殺人事件』 青空文庫
守景の特徴はと見ると、その絵に人一倍な雅致を有する持ち前の有る事であるが、そのかわり雄勁且つ豪壮といかないのが、守景の絵の不足分として吾人に喰い足らなさを感ぜしめる。
— 北大路魯山人 『古九谷観』 青空文庫
さて一方、志道軒は命によって不足分を諸方の借金でようやく間に合わせた一万円をフトコロに、一子久吉をつれて到着する。
— その十 冷笑鬼 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
今まで二人暮しだったのであるが、今度私たちは五人だときいて、まず食器類の不足分を買い足し、娘たちが使うべき部屋は、カーテンを桃色にとり換え、台所の戸棚の中には、約一週間分の罐詰類をとり揃えてあった。
— 中谷宇吉郎 『知られざるアメリカ』 青空文庫
作例 · 標準
今月の売上は目標に達せず、不足分を補うための対策が必要だ。
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彼は不足分を自腹で補い、なんとかプロジェクトを完成させた。
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経理担当者は、帳簿の不足分がないか細かくチェックした。
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