絵雙
え雙
名詞
標準
文例 · 用例
午後から浅草に行く、茶絵雙紙の心持はいつ行ってものぞく事は出来ない。
— 一九一四年(大正三年) 『日記』 青空文庫
新版繪雙紙が出ると、早速に人だかりだ。
— 長谷川時雨 『日本橋あたり』 青空文庫
だが、この繪雙紙だけは、私が買ひにゆくことを許された。
— 長谷川時雨 『日本橋あたり』 青空文庫
ある宵、安城渡の、松崎大尉の繪のよいのが出たといふので、おなじ圖柄のは、幾組か求めてはあるが、父に褒められようと思つて、薄雨のするなかを、傘を背に傾けて、店一ぱいに三枚つづきや四枚つづきの戰爭繪を吊り下げた、繪雙紙屋の前に立つてゐた。
— 長谷川時雨 『日本橋あたり』 青空文庫
淺草行の鐵道馬車のレールが雨に濡れて白く、繪雙紙屋の店さきに人立ちがないので、皓々とした洋燈の光りが、レールに流れてゐた。
— 長谷川時雨 『日本橋あたり』 青空文庫
私はその時、購つた繪雙紙をもつてゐたので差上げたらば、大層よろこばれて、自宅にはなかつたので、母が――松崎大尉未亡人が非常によろこび、懷しがつたとお禮を申された。
— 長谷川時雨 『日本橋あたり』 青空文庫