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憑付

憑付
名詞
1
標準
文例 · 用例
これらの説、互いに多少の相違あれども、帰するところは、その女子になにものかが憑付して、この怪事をなさしむるものというにほかならず。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
しかるに、ある二、三の人は、これをもって狐狸等の憑付にあらずとなし、全く女子自ら故意にこの怪事をなすものと信ぜり。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
しからばすなわち、この怪事に関して該地方の人がいだける想像説には、憑付説と故意説との二種ありといいて可なり。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
まず、憑付説につきて疑わしき点を指摘せんに、もし果たして狐狸等の類がその女子に憑付せしものならば、必ずその女の精神作用において、多少の変態異常なくんばあるべからず。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
もし、この試験によりて精神に毫も異常なきことを承認するを得ば、狐狸もしくは蛇の類の憑付にあらざることを知るを得ん。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
これらの試験によれば、狐狸の類が憑付せりとの説は、全く無根の妄想なること明らかなり。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
されば、この怪事の研究につきて帰するところの問題は、ただその女子が狐狸の類の憑付によりて、かくのごときことをなすものなりや、あるいは故意にこれをなすものなりやという点にほかならず。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫
しかるに、予は一時の試験によりて、かの女子の精神作用になんらの異常もなきことを知りしをもって、決して狐狸の類が憑付してなさしむるものにあらずと断言するに躊躇せざるなり。
井上円了 甲州郡内妖怪事件取り調べ報告 青空文庫