擦れる
こすれる
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to be rubbed
文例 · 用例
お祖母さんが最後に「よいとな」と大きく調子をとって、車台へ登ると蹴込みに敷いてある獅子の毛皮のようなもじゃもじゃした布の上に「つぁらっ」と擦れる音がして、新らしい後歯がかすかに刷毛でのべた様な赤土のあとをつけた。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
長く冷たき黒髪は、玉の緒を揺る琴の糸の肩に懸って響くよう、互の口へ出ぬ声は、膚に波立つ血汐となって、聞こえぬ耳に調を通わす、幽に触る手と手の指は、五ツと五ツと打合って、水晶の玉の擦れる音、戦く裳と、震える膝は、漂う雲に乗る心地。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
坊さまよ、お山の道は、おけさが擦れるよ、ほい。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
入口には破れ靴やボロ布や雑巾が頭と擦れる位の高さにぶら下げてあり、その一つの赤い布には「浜口雄幸氏三高時代愛用の褌」と御丁寧に木札がついていた。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
さう言つて、立つて坐り直す着物の徴かに擦れる音も、いゝ着物を着てゐる女のやうであつた。
— 鈴木三重吉 『赤い鳥』 青空文庫
湿つた土に擦れる下駄の音が、取留めもなく縺れて、疲れた頭脳が直ぐ朦々となる。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
濕つた土に擦れる下駄の、音が取留めもなく縺れて、疲れた頭が直ぐ朦々となる。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
そこで、青麦の穂の擦れる音や、サクを切る百姓の鍬の音や、傾斜の石の間に落ちる温んだ水の音や、その細い谷川の水に混つて砂の流れる音までも聞くやうな気がする。
— 島崎藤村 『突貫』 青空文庫
作例 · 標準
長い間履き込んだジーンズの裾が、地面に擦れてボロボロになってしまった。
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靴のサイズが合っていなかったのか、かかとが擦れて靴擦れができて痛い。
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都会での生活が長くなると、純粋だった心がいつの間搬か擦れてしまうような気がする。
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